米国株投資

ドル・コスト平均法とは

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
ドル・コスト平均法って何?
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
高値で買うことを避けられる投資方法です。

ここでは、長期投資の方法の一つである「ドル・コスト平均法」について説明していきたいと思います。

長期的には右肩上がりの投資対象でも、投資して短期的には含み損になることはあります。特に、後から見たらバブルの頂点だったような高値で購入してしまうと、運が悪ければ10年は含み損になることもあります。

そんな「高値で購入してしまう」という失敗を避けることができるのが、「ドル・コスト平均法」という投資方法です。

ドル・コスト平均法とは

ドル・コスト平均法の例

ドル・コスト平均法とは、一つの投資対象について、定期的に同じ金額で買っていくという投資方法です。

例えば、40万円でとある株を購入することに決めたとします。一度に40万円を使って株を購入してもいいのですが、もしその時に株価が高値だったら、その後はしばらく含み損状態になるかもしれません。

そんな時に考えられるのが、一度に買わずに何回かに分けて購入するという方法です。3ヵ月に一度10万円分を購入することにしたら、1年で4回買うことになるので、合計で同じ40万円分を1年で使うことになります。

このように「3ヵ月ごと」「10万円」というように定期的同じ金額で購入していく投資方法を「ドル・コスト平均法」といいます。

ドル・コスト平均法の効果

このドル・コスト平均法のメリットは、「高値で買うことを避けられる」ということです。

前述の資金40万円で株を購入する場合で、一度に40万円全てを使って株を購入するとします。もし、その時の株価が高値だったら、数年は含み損状態が続くかもしれません。

これに対して、一括購入せずに10万円で3ヵ月ごとに購入していく場合、購入する時の株価は3ヵ月ごとの4つの株価になります。1つの株価が高値でも他の3つの株価が高くなければ、全体としての40万円分はそこまで高値で買っていないことになります。

1年の中で購入する時を4つに分散させたので、「高値で買ってしまう」という失敗の可能性も4つに分散させることができるのです。

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
3ヵ月ごとに買うって言うけど、1年間ずっと株価が高かったら意味がないんじゃないか?
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
その場合は意味がありません。しかし、1年の中のある一瞬の高い値段で全額買ってしまうという失敗は避けられる投資方法を選択したことになります。

この「高値で買う失敗を避けられる」という投資方法であることにドル・コスト平均法の本質があります。投資の失敗の一つは「高値で買ってしまう」ということですが、ドル・コスト平均法を用いればその失敗をする可能性を限りなく減らすことができます。

前述の例でもし1年以上株価が高い状態が続くと思った場合は、3ヵ月に一度の購入金額を10万円から5万円に減らすということもできます。その場合、40万円全てを使うのに2年間かかることになるので、高値で購入してしまう可能性はさらに減らすことができます。

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
なるほど。じゃあ、買う期間は長ければ長いほどいいということか。
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
いえ、そうではありません。ドル・コスト平均法は長期的に株価が上がっていくものに用いるべき投資方法です。そのため、買う時期をあまり先延ばしにしても、結局は高くなっていった値段で買うことにもなってしまいます。

ドル・コスト平均法は長期的に株価が上がる投資対象のみに用いることができる方法です。そのため、投資対象はダウ平均株価S&P500などの長期的に右肩上がりのものに限られます。

※ 参考 ダウ平均株価 1900年からのチャート

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
思ったんだが、いずれは必ず株価が上がっていくものに投資するなら、現在買う時の株価が高いか安いかはあまり関係がないんじゃないか?
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
はい、確かにそう考えることもできます。

長期的には株価が上がっていくので、「現在に高値で買ってしまうこと」というのは、それほど重要ではないかもしれません。

そのため、長期投資の観点から見たドル・コスト平均法というのは、「高値で買ってしまい短期的に含み損状態が続くこと」を避ける投資方法といえます。

ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
毎月定額を購入する、いわゆる「積み立て」という買い方も、ドル・コスト平均法の投資方法の一種です。

ドル・コスト平均法のメリット

以上により、株価が長期的に上がるものに対して定期的に同じ金額で購入するのがドル・コスト平均法となります。

ここで、あらためてそのドル・コスト平均法のメリットを確認したいと思います。

高値で買うことを避けられる

これがドル・コスト平均法の一番のメリットです。

株式市場というのは、短期的に株価が上がるか下がるかは誰にも分かりません。そのため、現在の株価が高いのか安いのかさえ後になってみないと分からないものです。

このような中でドル・コスト平均法を用いていけば、株価が高い時も安い時も一定額を購入することになります。

購入に使う金額が固定されているため、株価が高ければ少ない株数を購入し、株価が安ければ多くの株数を購入するということに自動的になります。

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
何だって?分かったような、分からないような・・・
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
一株(ひとかぶ)の株価が5000円から2万円の値動きがある株を購入していく場合で考えてみましょう。

3ヵ月ごとに10万円で購入していくことにした場合、株価が1万円の時は「10株」購入することになります。

これに対して、株価が2万円に値上がりしていた場合、定期的に使う10万円で購入することになるのは「5株」です。

もし、株価が5000円まで値下がりしていた場合は、10万円を使って購入することになるのは「20株」です。

以上により、定期的に10万円で株を買うことにした場合は以下のような結果になります。

・株価が5000円の時=20株購入することになる
・株価が1万円の時=10株購入することになる
・株価が2万円の時=5株購入することになる

これはつまり、「株価が高い時は少なく買って、株価が安い時は多く買っている」ということになります。

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
おお、本当だ!なんか手品みたいでスゴイな。

ドル・コスト平均法を用いれば、高い時はそれほど買わず、安い時にたくさん買っていることになります。そのため「高い時にたくさん買ってしまう」という失敗は避けることができます。

これがドル・コスト平均法の大きなメリットです。

投資のことについて考える必要がない

株式投資・資産運用で重要なポイントは、①何を②いつ買うか・・という点になります。

この点につき、ドル・コスト平均法を用いる投資方法を選択するならば、「①何を」にあたる投資対象はS&P500などの長期的に株価が上がっていくものに限定されます。

さらに「②いつ買うか」についてですが、これは定期的に購入することになるため、買うタイミングなどを自分で決める必要はありません。自分でそれを考える必要はなく、ただ淡々と定期的に購入していくだけです。

そのため、ドル・コスト平均法を用いた投資をすることになると、自分で投資のことについて考えていく必要がほとんどないというメリットがあります。

投資先を間違えなければ、必ず勝てる

ドル・コスト平均法は長期的に株価が上がっていくものに対してのみ選択できる投資方法です。長期的に株価が上がっていくといっても、高値で買ってしまえば長く含み損になる可能性もありますが、ドル・コスト平均法を用いれば「高値で一括投資してしまう」という最悪の結果は確実に避けることができます。

そのため、適切な投資対象にドル・コスト平均法を用いて長期投資をすれば、いずれは必ず大きな含み益になります。

今すぐ大きな資金がなくてもいい

ドル・コスト平均法は定期的に一定額を購入していくことになります。それは言い換えれば、今すぐ大きな資金がなくてもいいということです。

毎月一定額を購入するような、いわゆる「積み立て」という方法でも、ドル・コスト平均法の効果は発揮されます。

さらに、株価が長期的に右肩上がりである「S&P500」などのような適切な投資対象に少額でも積み立てていけば、いずれは大きな資産になります。

少額でも時間が経てば大きな結果を残せるのがドル・コスト平均法の効果の一つです。

ドル・コスト平均法のデメリット

「高値で買う失敗を避けられる」という最大のメリットがあるドル・コスト平均法ですが、当然ですがデメリットもあります。

以下では、ドル・コスト平均法のデメリットをまとめていきます。

自分が高値だと思った株価でも買うべきということになる

ドル・コスト平均法で大事なのは、自分で決めたルールを破らないということです

ドル・コスト平均法は「定期的」に「一定額」を購入していくことになる投資方法です。そのため、その「定期的」な時期と「一定額」はあまり容易に変えるべきではありません。すぐに変えてしまったら、ドル・コスト平均法の効果というのが十分に発揮されなくなります。

例えば、株価が高くなってしまった時も、ルール通りに定期的に一定額を購入しなければなりません。

「高くなったから、ちょっと買うのを中止しよう」・・・などと思って行動を変えていくべきではないです。仮にそうしたとしたら、その後に予想に反してさらに株価が高くなってしまった時に、高値だと思っていたが実は高値じゃなかった株価で購入できていた機会を失ったことになります

その時の株価が割安か割高かは後になってみないと分からないので、一時的な自分の「株価が高い」という感覚でドル・コスト平均法のルールを変えるべきではありません。

「株価が高い」と自分で思っていて購入に抵抗があっても、基本的にはルール通りに購入するべきなのがドル・コスト平均法です。

下落時にもルール通りに買う精神力が求められる

ドル・コスト平均法はルール通りに定期的に一定額を購入していくものです。

当然ですが、株価が大暴落してもルール通りにしなければ、後になって効果は十分に発揮されません。

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
いやいや、大暴落したら安くてお買い得なんだから、むしろ喜んで買えるんじゃないか?
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
みんなそう言います。しかし、2008年のリーマン・ショックのような凄まじい大暴落の時には、理屈は分かっているのに「どこまで下がるか」分からない株価を前にして、多くの人がルール通りに行動できなかったとも聞きます。

株価が暴落した時に「もっと下がるかもしれないから、今は買うのを中止しよう」としてしまったら、その後に予想に反して株価が上がってしまった時に安値で買うことができた機会を逃したことになります。

そのため、株価が暴落してもルール通りに定期的に一定額を購入しなければならないのがドル・コスト平均法という投資方法となります。

下落時の集中投資は基本的にはできない

投資方法の一つとしてあるのが、株価の下落時・割安時に集中投資するという方法です。

米国の著名投資家ウォーレン・バフェットもこの投資方法を取ることがあります。

この方法が成功すれば、割安な時に多くを購入できたことになるので、その後のリターンは非常に大きなものになります。

しかし、ドル・コスト平均法をとっていたら、そのような投資方法とは無縁です。ドル・コスト平均法は定期的に一定額を購入する投資方法なので短期的多額の資金を使うものではありません。

株価が大暴落して誰がどう見ても目の前で割安な価格になっていても、ドル・コスト平均法をとっていたら、そこで購入する資金の準備があるというわけではありません。

株価が大幅に割安でチャンスな時があったとしても、そのような機会を捉えるような構造になってはいないのがドル・コスト平均法という投資方法です。

投資方法を臨機応変には変えづらい

基本的には、投資方法というのは自分や自分以外の状況に合わせて臨機応変に変えていくべきものです。

しかし、ドル・コスト平均法の「定期的」に「一定額」を購入するというルールはあまり変えるべきではないという性質のものです。

そのため、ドル・コスト平均法を採用していたら次の2つが併存して正解のないジレンマが発生する可能性があります。

ジレンマ

① 現在の投資方法そのものを根本的に「変えるべき」だと思っている自分
② ドル・コスト平均法を採用しているので、あまり投資方法自体を「変えるべきではない」と思っている自分

これは難しい問題で、正解がないことでもあります。しかし、ドル・コスト平均法を採用した時点でいつかは直面することでもあります。

万人に正解の選択肢はないので、自分で考えて決めたものだけが自分にとっての正解となります。

ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
個人的には、投資方法を変えるべきだと自分が思ったらすぐに変えてしまってもいいと思います。あまりストレスのある状況で投資をしていくのも良くないものです。

購入手数料が多くかかる

ドル・コスト平均法は定期的に一定額を購入していく投資方法です。そのため、一括投資する場合と比較して購入回数自体が多くなります。

そのため、売買手数料は多くかかってしまいます。購入回数を年に1、2回と少なくするという方法もありますが、それでも定期的に売買手数料がかかることには変わりがありません。

ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
もっとも、購入手数料無料の投資信託やETFを選択することでこのデメリットには完全に対処できます。

※ 参考:米国株投資初心者におすすめのS&P500指数の投資信託・ETF まとめ

一括投資した分と比較して、受け取る配当が最初は少ない

配当や分配金を受け取ることのできる投資対象にドル・コスト平均法を用いた場合は、一括投資したケースと比べて受取配当・分配金が最初は少ないです。

年間で3%の分配金を貰える投資信託を資金100万円で一括購入するケースとドル・コスト平均法で購入していくケースを例に考えてみます。

米国株と同じく、年に4回の分配金が貰えるとします。年4回で合計3%の分配金になるということで、1回に貰える分配金は投資額全体の約0.75%とします。

【 一括購入の場合の受け取り分配金 】

年の初めに100万円を一括購入で使ったとします。その場合は、分配金を1回で「0.75%」の7500円貰えるので、年4回で合計3万円の分配金を受け取ることができます。

【 年4回に分けて分割購入した場合の分配金 】

これに対して、年に4回で一度に25万円を使用するドル・コスト平均法で購入した場合を考えてみます。

この場合最初の分配金の時点では保有残高が「25万円」なので、その時の分配金は25万円の0.75%の「1875円」になります。

2回目の分配金の時点では保有残高は「50万円」なので、その時の分配金は50万円の0.75%の「3750円」になります。

このように推移していくと、1~4回目の分配金は以下のようになります。

1回目の分配金=1875円
2回目の分配金=3750円
3回目の分配金=5625円
4回目の分配金=7500円

年間の分配金合計=18750円

年の初めに一括購入すれば分配金は年間で3万円貰えましたが、ドル・コスト平均法で購入回数を分けることで分配金は18750円にまで減ることになります。

株数・口数などに対して配当・分配金は決まってくるので、それに関しては多ければ多いほど貰える配当・分配金も多くなります。

ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
「高値で一括購入してしまう」という失敗を避けられる代わりに、貰える配当・分配金もいくらか少なくなるというデメリットです。

まとめ

以上、ドル・コスト平均法について説明させていただきました。

ドル・コスト平均法というのは、投資が初めての方にも自信を持って勧めることができるシンプルな投資方法です。

投資方法には色々なものがあると思いますが、ドル・コスト平均法を採用して「投資方法がまったくの間違い」ということはありえません。ドル・コスト平均法を正しく行えば、必ず大きな効果が出てきます。

長期投資を考えている方には、投資方法としてドル・コスト平均法をお勧めします。

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