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証券会社の口座の種類 どれを選ぶべきか

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
 証券会社に口座を開こうと思ったら、「特定口座」とか「一般口座」とか、あと「源泉徴収」とか難しい言葉が出てきた・・・。助けてくれ!全く意味が分からん!
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
任せて下さい。 

証券会社に口座を開く時には、4種類の口座から選ぶことになります。

・特定口座(源泉徴収あり)
・特定口座(源泉徴収なし)
・一般口座
・NISA口座

これらの何が違うかといえば、それは「税金」です。

株式投資では利益に対して約20%の税金がかかります。その税金の納め方について、各口座で違いがあります。

特定口座(源泉徴収あり)

自動的に納税(証券会社が代わりにやってくれる)

特定口座(源泉徴収なし)・一般口座

自分で納税の手続きをしなければならない

NISA口座

非課税になるためそもそも納税の必要がない

 

それぞれの口座にはメリット・デメリットがあります。

ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
慣れない言葉が多くて理解しにくいと思います。そこで、先に僕の結論を伝えます。 
個人的な結論

①特定口座(源泉徴収あり)を開くべき
・メリット 一番手間がかからない
・デメリット 余計な税金を払う可能性がある

②上記のメリットを失ってもデメリットを回避したい方は特定口座(源泉徴収なし)を開くべき

③NISA口座を開くべき証券会社なら、上記①・②よりも優先してNISA口座を開くべき

以上が結論です。では、詳しく解説していきたいと思います。

4つの口座の特徴

特定口座(源泉徴収あり)

メリット

この口座は株の売却などで利益が出た場合、自動的に税金が差し引かれた額が口座の残高にプラスされます。証券会社が税金の計算・納税を全て代わりにやってくれるということです。

もし、この「特定口座(源泉徴収あり)」以外の口座ならば、以下の作業を自分でしなければなりません。

①自分の正確な納税額を計算する
②確定申告の手続きをして自分で納税する

これらを自分でやるとしたら、経験のない方だと非常に手間がかかると思います。ですから、これらを全て証券会社が代わりにやってくれる「特定口座(源泉徴収あり)」というのは、IPO投資を含めた株式投資においての手間がかからなくなるという大きなメリットがあります。

デメリット

もっとも、そんな「特定口座(源泉徴収あり)」にもデメリットはあります。この口座の場合は、本来は払う必要のない税金を自動的に払ってしまう可能性があります。

株式投資などの利益に対する税金というのは、年間の利益の合計が20万円以下ならば実は払う必要がありません。20万円以上の利益になったら税金を払う義務が生じます。

この点、「特定口座(源泉徴収あり)」は、取引の度に利益に対しての税金が自動的に引かれてしまいます。

例えば、1月の取引で10万円の売却益が出て、約2割の2万円を税金として引かれて口座に8万円プラスされたとします。その年は12月にもう1回しか取引をせず、その取引の売却益が8万円だとすると、その時は1万6000円が税金として引かれて6万4000円が口座にプラスされます。

ところが、その年全体で見れば税引き前の利益の合計は18万円なので、実は納税の必要のない額でした。しかし、取引ごとに税金が引かれていたので、実際には3万6000円の税金を既に払ってしまっています。

これは本来払う必要のない税金なのですが、何もしないと自分には戻ってきません。自分で準備をして確定申告をして初めて「還付」という形で取り戻すことができます。

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
 なんでだよ!自動的に税金とっていったんだから、払い過ぎだったら自動的に返すのが筋だろう!?
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
税金はそういう制度ではありません。未払いなら催促が来ますが、過払いなら自分で動かない限りは戻ってこないんです。 

自動的に税金を納めてくれるというメリットの「特定口座(源泉徴収あり)」ですが、過払いの税金だった場合はそれを取り戻す手続きを自分でやらなければならないというデメリットがあります。

特定口座(源泉徴収なし)

メリット

この口座では利益が出ても自動的に税金は差し引かれず、そのままの金額が口座の残高にプラスされます。そのため、「特定口座(源泉徴収あり)」のデメリットである「年間利益額20万円以下だったのに税金を過払いしてしまう」ということになる可能性はありません。

この口座だと自分であとから確定申告により納税することになるので、年間の利益がもし20万円以下だったら、ただ納税せず何もしないだけでOKです。

デメリット

この口座ならば、必ず自分で確定申告により納税手続きをしなければなりません。「特定口座(源泉徴収あり)」だったら、証券会社が変わりに納税してくれますが、この口座でそれはありません。

自分で納税する手間がかかるというのが、この口座のデメリットです。

確定申告とは

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
 今更だけど、確定申告って何?
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
確定申告というのは、税金を払う手段です。

国民には納税の義務があることが憲法に記載されています。しかし、いきなり税務署に行って「税金払います」と言って払えるわけではありません。自分がいくらの税金を納める必要があるのかを書類として準備して、決まった時期に税務署に行く必要があります(ネットの手続きでも可能です)。その時の税務署への手続きが「確定申告」と呼ばれるものです。

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
 確定申告って必ずやらなきゃダメなの?
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
必ずやらなきゃいけない場合と、そうでない場合があります。

確定申告しなければならない場合

これは自分が払うべき税金をまだ納めていない場合です。払わなければ、延滞料もとられます。国が支払う相手なので、絶対に逃げられません。また、脱税は犯罪です。

確定申告をしなくてもいい場合

これは税金を払い過ぎた場合と、払うべき税金をきっちり払っていた場合です。

自分の納めるべき税金を金額分しっかりと納めていたら、それでOKです。わざわざ確定申告したところで、何の増減もないので、する必要はありません。

払い過ぎた税金は「還付」として返してもらうこともできますが、この場合は自分で手続きをしなければなりません。税金の「過払い」は違法ではないので、放っておいても「払い過ぎなので還付申請をちゃんとして下さい!」と国から言ってくるわけではありません。

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
 額がちょっとでも少ないと「ちゃんと払え!」って言うのに、多過ぎなら何にも言わないのかよ・・・。国はズルいな!
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
そういうものです。

還付申請はしてもしなくてもいいものです。自分で計算して書類を準備するのが面倒なら、やらなくても大丈夫です。

ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
還付として戻って来る金額が少額ならば、「面倒だからいいや」と思って確定申告しなくても全然問題ありません。

一般口座

メリット

この一般口座というものも「特定口座(源泉徴収なし)」と同じで自分であとから納税する必要があります。そのため、メリットは「特定口座(源泉徴収なし)」と同じで「年間利益額20万円以下だったのに税金を過払いしてしまう」という可能性がないことです。

デメリット

この一般口座のデメリットですが、それは確定申告で納税する際の書類を自分で作らなければならないということです。

「特定口座」でしたら「源泉徴収あり」でも「源泉徴収なし」であっても証券会社が「年間取引報告書」というのを作ってくれます。そこにはその証券会社の取引での自分の正確な納税額が記載されているので、それをそのまま提出することができます。

しかし、一般口座だったら証券会社が代わりに書類を作ってはくれません。取引記録などから計算して自分で書類を作る必要があります。これは手間がかかり大きなデメリットといえます。

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
 一般口座のメリットが「特定口座(源泉徴収なし)」と同じメリットです・・・というのはおかしくないか?一般口座にしかない一般口座のメリットは何なんだ?
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
・・・ありません。
オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
 え、じゃあ一般口座って何のために存在しているんだ?
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
正直、一般口座のメリットはほぼありません。ないことはないと思いますが、普通に株式投資をやるとしたら一般口座をわざわざ選択する必要はないです。

NISA口座

メリット

最後は「NISA(ニーサ)口座」です。このNISA口座には、他の3つの口座にはないとても素晴らしいメリットがあります。

NISA口座は取引できるのが120万円までと上限が決まっているのですが、なんと利益に対して税金がかかりません。

例えば、とある株式を120万円分購入して、220万円まで値上がりしたところで売却したとします。通常であれば、値上がりした100万円の利益の約20%の20万円を税金として払う必要があります。

しかし、それがNISA口座だった場合、税金がかからないために値上がりした分の100万円が全て最終的な利益となります。

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
ここまでずっと 税金の話で難しいと思っていたが、そもそも税金がかからないなんてNISA口座は最高じゃないか!
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
その120万円の中で購入した株から配当金が出れば、その配当金も税金がかかりません。

NISA口座の上限は120万円までですが、毎年新たに120万円の枠を使うことができます。今年120万円まで使い切っていたら、来年また120万円分のNISA口座を使うことができるのです。

デメリット

オレンジ兄さん
オレンジ兄さん
 難しい話が多かったが、もう全て解決したな。税金がかからないんだから、口座を開くなら全部NISA口座でOKだ!
ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
残念ながらそうはいきません。NISA口座というのは、一つの証券会社でしか開設することはできませんから。

NISA口座を複数の証券会社で開くことはできません。A証券会社でNISA口座を開設したら、別のB証券会社やC証券会社ではもうNISA口座は開けません。A証券会社で毎年の120万円までの非課税枠を使っていくしかないです。

また、毎年120万円までの枠が新たに使えるとしても、2つの期限がついています。

一つは、毎年新しくNISA口座を使っていくのは2023年までということです。今は毎年新たに非課税枠を120万円使うことができますが、それも2023年までとされています。新しく使える120万円の非課税枠は2023年が最後で、2024年以降はもう新しく使える非課税枠はありません。

もう一つの期限は、毎年の120万円の非課税枠の非課税効果が5年間ということです。5年経過したら、その120万円の中で購入した株の保有はNISA口座から別の口座に移されることになります。特定口座を開設している人は特定口座へ移され、特定口座未開設の人は一般口座に移されます。

ロールオーバー(非課税効果の5年延長)

もっとも、原則5年の非課税期間を延長することもできます。それが「ロールオーバー」と呼ばれる方法です。

毎年新たに非課税の枠を使えるNISA口座ですが、新たに枠を使う時に2つの選択肢があります。

① 新しく株などを買って保有する
② 過去に保有を開始していたものを、また新たに5年の非課税枠として保有を続ける

通常のNISA口座の使用のイメージは①ですが、過去に購入して5年間保有を継続しているものについて②の方法で新たに5年の非課税枠を使うことができます。

ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
例えば2014年にNISA口座で購入してずっと保有していた株は、5年目の2018年でNISA口座は終了です。しかし、2019年にその年の非課税枠を使うことにより「2014年から保有していた株」のNISA口座での保有を5年延長することができます。

非課税枠の延長としてその年の新たなNISA口座を使用しても、通常の場合と同じくその年のNISA口座の枠を使ったとみなされます。

このNISA口座の非課税枠延長のことを「ロールオーバー」といい、このようにした場合は非課税期間が最長で10年まで可能となります。

まとめ

以上、簡単に4つの口座の特徴をまとめさせていただきました。

税金の話で難しい言葉も多かったと思いますが、証券会社に口座開設をする以上はこのどれかの口座を選択しなければなりません。

ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
あらためて最初の方に書いた僕の結論をもう一度書きたいと思います。
個人的な結論

①特定口座(源泉徴収あり)を開くべき
・メリット 一番手間がかからない
・デメリット 余計な税金を払う可能性がある

②上記のメリットを失ってもデメリットを回避したい方は特定口座(源泉徴収なし)を開くべき

③NISA口座を開くべき証券会社なら、上記①・②よりも優先してNISA口座を開くべき

税金の話が難しくてよく分からないという方は、上記の①、②、③の内容に従って証券会社に口座開設をして下さい。

税金の話なので、何かを間違えても致命的な損をするということでもありません。失敗はせいぜい「税金を多少過払いしてしまう」ということと、「自分で納税する手間がかかってしまう」ということぐらいです。

ウォール街 ちん太
ウォール街 ちん太
よく分からなかったら、「特定口座(源泉徴収あり)」を選択して下さい。それで大丈夫です。

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